宿泊税 月計表メーカー

宿泊税 月計表

宿泊税の月計表の書き方(東京・京都・大阪・福岡・札幌の違い)

宿泊税の申告では、1か月の宿泊を泊まった日ごとに数えた表が必要になります。多くの自治体で「月計表」と呼ばれる表です。予約ごとの料金から1人1泊の金額を出し、日ごとに数を並べるまでの手順を、記入例とあわせて説明します。

先に結論

  • 月計表は、宿泊日ごとに「税額の区分ごとの宿泊数(延べ人数)」と「課税されない宿泊数」を書き、月の合計と税額を出す表です。
  • 1人1泊の宿泊料金は、(宿泊料+清掃料など)÷泊数÷人数で出します。予約サイトの手数料を引く前の金額で計算します。
  • 月をまたぐ連泊は、泊まった日ごとにそれぞれの月へ振り分けます。
  • 税額の区分と、月計表を申告書に付けて出すか、保存しておくだけかは自治体で違います。宿泊がない月も、申告書は出すのが基本です。

1月計表とは

宿泊税の申告書には、その月の宿泊数と税額の合計を書きます。月計表は、その合計の内訳を宿泊日ごとに書いた表です。福岡市の手引きでは「宿泊税の内訳を宿泊年月日ごとに記載した『宿泊税月計表』」と説明されています。京都市では同じ役目の表を「宿泊税徴収原簿」と呼び、施設で保存します。

各自治体の様式はありますが、福岡市・札幌市・東京都(改正前の旅館・ホテル向け)などでは、記載事項が同じなら任意の様式でもよいとされています。表計算ソフトで作った表でもかまいません。

月計表の形(福岡市の様式の列の並び)
日税率200円の宿泊数税率500円の宿泊数合計課税対象外の宿泊数
1
2
…
31
計○泊○泊○泊○泊

「宿泊数」は部屋の数ではなく、泊まった人の延べの数です。3人が2泊すれば、1日目に3、2日目に3を書きます。

2数え方の共通ルール

ここに挙げるのは、東京都・京都市・福岡市・札幌市の手引きやよくある質問に共通して書かれている考え方です。細かい扱いは自治体ごとに確かめてください。

1. 宿泊料金には清掃料を含め、食事代と消費税は除く

素泊まりの料金(室料・サービス料)に、清掃料や寝具代など宿泊者に一律に請求する料金を足します。食事代、消費税などの税金は入れません。

2. 予約サイトの手数料を引く前の金額で計算する

京都市は「宿泊施設がOTAに支払う手数料を控除する前の金額」、東京都は「旅行業者及び予約サイトの手数料」も宿泊料金に含むとしています。OTAから振り込まれた金額(手数料を引いたあと)で計算すると、少なく出てしまいます。

3. 部屋の料金は人数で、連泊の料金は泊数で割る

1人1泊の宿泊料金 =(宿泊料+清掃料など)÷ 泊数 ÷ 人数。福岡市と札幌市の手引きは、連泊のときは清掃料を宿泊数で按分すると明記しています。

4. 延べの人数で数える

月計表の宿泊数は「人数×泊数」です。税額は、区分ごとの宿泊数に、その区分の税額をかけて出します。

5. 月をまたぐ連泊は、泊まった日の月に入れる

11月29日から3泊なら、11月29日・30日の2泊分は11月の表に、12月1日の1泊分は12月の表に入れます。京都市の特別徴収の手引にも「月をまたぐ連泊は、宿泊行為のあった月ごとに分けて申告」とあります。

月をまたぐ連泊の振り分け 11月29日にチェックインし12月2日にチェックアウトする3泊の予約。11月29日と30日の2泊は11月分、12月1日の1泊は12月分の月計表に入れる。 2人で3泊(11/29 チェックイン → 12/2 チェックアウト) 11月分の月計表へ 12月分へ 11/29の夜11/30の夜12/1の夜 月の区切り 11月:2人×2泊=4 12月:2人×1泊=2(延べの宿泊数)
図:チェックアウトの日は泊まっていないので数えない。

3記入例(福岡市・ある月の3件の予約)

福岡市内の民泊で、11月に次の3件の予約があったとします(料金は消費税を含まない金額、食事なし、OTAの手数料を引く前)。福岡市の税額は、1人1泊2万円未満が200円、2万円以上が500円です(県の宿泊税を含み、市にまとめて納めます)。

予約泊まった日人数料金1人1泊税額(1人1泊)
A11/6・11/7(2泊)3人宿泊料18,000円×2泊+清掃料6,000円=42,000円7,000円200円
B11/14(1泊)1人宿泊料16,000円+清掃料6,000円=22,000円22,000円500円
C11/29・11/30・12/1(3泊)2人宿泊料40,000円×3泊+清掃料9,000円=129,000円21,500円500円

表は横に動かせます。

1人1泊の計算

  • A:42,000円 ÷ 2泊 ÷ 3人 = 7,000円
  • B:22,000円 ÷ 1泊 ÷ 1人 = 22,000円(清掃料を足したことで2万円をこえる)
  • C:129,000円 ÷ 3泊 ÷ 2人 = 21,500円

これを宿泊日ごとに並べると、11月の月計表は次のようになります(宿泊のない日は省略)。予約Cの12月1日分は、12月の表に入ります。

11月分 月計表(記入例)
日200円500円合計課税対象外
63030
73030
140110
290220
300220
計6泊5泊11泊0泊
税額1,200円2,500円3,700円—

税額は 200円×6泊+500円×5泊=3,700円。この合計を申告書に書き、月計表を添付します(福岡市の場合)。

4同じ予約で、自治体ごとにいくらになるか

上の3件の予約(11月分)が、ほかの自治体の施設だったらどうなるかを並べました。税額の区分が違うので、同じ料金でも結果が変わります。

自治体A(7,000円)
延べ6
B(22,000円)
延べ1
C(21,500円)
11月分 延べ4
11月の合計
福岡市200円500円500円3,700円
京都市400円1,000円1,000円7,400円
大阪府200円500円500円3,700円
札幌市300円400円400円3,800円
東京都
2027年4月以降の宿泊なら
課税されない660円645円3,240円

表は横に動かせます。

東京都のBは 22,000円×3%=660円、Cは 21,500円×3%=645円 です(100円未満の切り捨ては、どちらも端数なし)。札幌市の金額は北海道の宿泊税を含みます。

5自治体ごとの違い

自治体1人1泊の税額日ごとの表の扱い宿泊がない月
東京都2027年4月から:13,000円未満は課税されない、以上は3%(100円未満切り捨て後)。それまでは旅館・ホテルのみ(10,000〜15,000円未満100円、15,000円以上200円)改正前は月計表を添付(任意様式・A4可)。改正後の提出書類の一覧に月計表はなく、帳簿を7年保存申告書を提出(Q16)
京都市6,000円未満200円/6,000〜20,000円未満400円/20,000〜50,000円未満1,000円/50,000〜100,000円未満4,000円/100,000円以上10,000円(2026年3月1日から。課税されない下限なし)「宿泊税徴収原簿」(任意様式可)を宿泊施設ごとに作り、7年保存申告書を提出(税額0円)
大阪府5,000円未満は課税されない/5,000〜15,000円未満200円/15,000〜20,000円未満400円/20,000円以上500円(2025年9月1日の宿泊から)大阪府の手引きで確認してください(※)大阪府の手引きで確認してください(※)
福岡市20,000円未満200円/20,000円以上500円(どちらも県税50円を含む)月計表を申告書に添付(任意様式可)申告書を提出。月計表の添付は不要
札幌市20,000円未満300円/20,000〜50,000円未満400円/50,000円以上1,000円(北海道税を含む。2026年4月1日から)月計表を申告書に添付(任意様式可)。市が作成支援のExcelを配布申告書を提出。月計表の添付は不要

表は横に動かせます。

※大阪府について税率は大阪府の公式サイトの公開ページで確認しましたが、今回は府の手引き(PDF)を直接開いて確かめることができなかったため、月計表の添付の要否と宿泊がない月の扱いはここに書いていません。大阪府の「宿泊税の手引き」で確かめてください。

東京都

2027年3月までの民泊・簡易宿所は課税されません。2027年4月からは、宿泊日ごとの記録を帳簿として残し、毎月、翌月末日までに申告します。くわしくは東京都の宿泊税、民泊も2027年4月からを見てください。

京都市

違法な民泊を含め、すべての宿泊者が対象で、金額の下限がありません。徴収原簿には、宿泊日ごとに税額の区分(5つ)ごとの宿泊数、課税免除の宿泊数、税額を書きます。宿泊がない月も、それがわかる帳簿を保存します。

福岡市

福岡県の宿泊税も市がまとめて課税・徴収するので、県に別に納める必要はありません。月計表は「税率200円」「税率500円」「合計」「課税対象外」の列で、日ごとに書きます。

札幌市

札幌市と北海道の宿泊税を合わせて徴収し、札幌市に申告・納入します(北海道への納入は不要)。札幌市は「入力表」と「月計表」に入力すると納入申告書と納入書を作れるExcelの作成支援ツールを配っています。3か月ごとにまとめて申告する特例もあります。

6よくある間違い

  • 振込額で計算してしまう:OTAの手数料が引かれた金額では、宿泊料金が小さく出ます。
  • 清掃料を入れ忘れる:例のBのように、清掃料を足すと税額の区分が変わることがあります。
  • 部屋数や予約件数で数える:月計表の数は延べの人数です。
  • チェックアウトの日まで数える:泊まった夜の日付だけを数えます。
  • 月またぎをチェックイン月にまとめる:泊まった日の月に分けます。
  • 宿泊がない月に何も出さない:多くの自治体で、税額0円でも申告書の提出が必要です。

出典

いずれも2026年10月29日確認(大阪府は注記あり)。

  1. 東京都主税局「宿泊事業者のみなさまへ」 https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/leisure/shuk/jigyousha
  2. 東京都主税局「よくある質問(宿泊事業者向け)」 https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/leisure/shuk/jigyousha/qa
  3. 東京都主税局「宿泊税の手引 ~旅館・ホテルの経営者の皆様へ~」(月計表の見本) https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/tax/shuk-jigyousha-2-tebiki-r8
  4. 京都市「宿泊税について」 https://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/page/0000236942.html
  5. 京都市「よくある質問:宿泊施設を経営されている方向け(手続について)」 https://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/page/0000249191.html
  6. 京都市「よくある質問:宿泊施設を経営されている方向け(宿泊料金について)」 https://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/page/0000249214.html
  7. 京都市「宿泊税 特別徴収の手引」(帳簿の記載・保存、宿泊税徴収原簿) https://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/cmsfiles/contents/0000236/236946/sintebiki83-.pdf
  8. 大阪府「宿泊税」 https://www.pref.osaka.lg.jp/o050040/zei/alacarte/shukuhaku.html(2026年10月29日、このページと手引きPDFは通信エラーで直接開けず、府の公式サイト内の公開ページの検索結果で税率を確認)
  9. 福岡市「宿泊税の概要」 https://www.city.fukuoka.lg.jp/zaisei/zeisei/life/syuku001.html
  10. 福岡市「宿泊税 特別徴収事務の手引き」(例12 清掃料金、宿泊税納入申告書、宿泊税月計表) https://www.city.fukuoka.lg.jp/zaisei/zeisei/life/documents/jimutebiki.pdf
  11. 札幌市「札幌市宿泊税」 https://www.city.sapporo.jp/citytax/shukuhakuzei/index.html
  12. 札幌市「宿泊税の手続き(特別徴収義務者の方)」(月計表、作成支援ツール) https://www.city.sapporo.jp/citytax/shukuhakuzei/tetsuzuki.html
  13. 札幌市「宿泊税特別徴収事務の手引き」(2026年6月1日版) https://www.city.sapporo.jp/citytax/shukuhakuzei/documents/tokubetutyoushunotebiki_20260601.pdf

この記事は、各自治体が公開している情報をもとに運営者がまとめた一般的な情報で、税務の助言ではありません。宿泊税の申告・納入は、特別徴収義務者であるご自身が行うものです。個別の扱いは、施設のある自治体の担当窓口か税理士に確かめてください。運営者はどの自治体とも関係がありません。